２００８年９月２４日ハワイのワイキキにて開催された第五回国際女性リーダーシップ会議(Fifth Annual International Women's Leadership Conference)に出席、水田宗子理事長がInternational Higher Education Leadersのパネリストの一人として招かれました。

若い世代の女性や働く女性に対し、リーダーシップを発揮する立場にたつ女性にとって何が一番大切だと思いますかの問いに、水田理事長は、個人的にあるいは会社で、自分を支えてくれるよい仲間、そしてよき師、よき指導者を見つけることだというアドバイスをするなど、いくつもの客観的で適切なコメントを述べました。

この国際会議は、リンダ・リングル州知事の主催で、世界各国でリーダーシップを発揮している女性たちの中から特別な女性がセレクションで選ばれ、開催されるものです。約１１００人の参加者を集め、一日を通して、リーダーシップを学びます。参加者には、働く女性はもちろん、高校生、地域の方、寄付した企業、女性団体、警察や消防を含む地方自治体メンバーもいました。

【主なスピーカーの紹介】

・「Cristeta Comerford氏　初のフィリピン出身女性ホワイトハウスエグゼクティブシェフ」
フィリピン出身で、初めて女性でそしてアジア系女性で、ホワイトハウスのエグゼクティブシェフとなったCristeta Comerford氏。1995年にホワイトハウスのアシスタントシェフとして入り、2005年に現職に。大統領の家族の毎日の食事はもとより、大統領のための多くの公式晩餐会や行事の料理を取り仕切ってきました。彼女は、食事をする人に喜んでもらうためにどんなシチュエーションでも最大限の努力と工夫をしていると語りました。

・「Cathy Lanier氏　女性初のアメリカ警察本部長」
Cathy Lanier氏は、女性は数少ないとされる法執行機関の分野において、首都ワシントンのあるコロンビア特別区の女性初の警察本部長です。高校をドロップアウトし、15歳で母親となったが、その後、努力を重ねて大学、大学院へと進学し、警察官となったという経歴を率直に語り、さまざまな困難を乗り越え、特殊作戦部（SOD）の指揮官として、政府機関では初めてという国土安全保障／テロ対策部を設立しました。

・「Aduei Riak氏　スーダン難民から法律専門職パラリーガルへ」
アフリカ、スーダン出身のAduei Riak氏は、ボストン法律事務所、Ropes & Grayのパラリーガルとして活躍しています。大虐殺が起こったとき、彼女は８歳で、4000人の避難民の一人だったといいます。その内戦から逃れるため、1,000マイル歩き続けたとも語りました。現在、23歳の氏は「私は、自分の年令では見るべきではないものを数多く見てきました」とのことでしたが、語り口は非常に自信とパワーに漲っていて、現在スーダン支援についても活動しています。

・「Moira Cameron氏　英国初の女性ロンドン塔衛兵」
英国、ロンドンからは、Moira Cameron氏が登場。氏は、2007年、42歳のとき、何世紀にもわたる英国の男女差別制度に打ち勝ち、ロンドン塔の最初の女性衛兵（Yeoman Warder）として、最終的に５名の男性候補者を押さえて選ばれました。 キャメロン氏は、ロンドン塔の900年の歴史の中で、この栄誉ある地位についた唯一の女性です。

・「Vernice Armour氏　アフリカ系女性初のコンバットパイロット」
　Vernice Armour氏は、最初、子供のころからの夢であった警察官になりました。そこでは、初のアフリカ系女性警察官、女性としては二番目となる記録を樹立しました。その後海兵隊に移り、海兵隊の大尉となり、初の女性コンバットパイロットとして、イラク作戦にも従事しました。「女性で黒人なら、きっと差別や困難があったろう」という質問をよくされるそうですが、彼女は元気良くこう言明します「Acknowledge obstacles, but don’t let them have power over you! 困難を認めよ、だが、決してそれに負けてはいけない！」そして、会場の全員に復唱させました。実にエネルギーあふれる語り口で、努力して困難を乗り越えリーダーシップを発揮することについて語り、大喝采をあびました。

この会議の様子は、多数の新聞・テレビの取材をうけ、アメリカをはじめとする世界各国に配信されました。

参加パネリスト
ハワイ大学マノア校学長、ブスティマ大学（ウガンダ）学長、ジェームズ・クック大学（オーストラリア）学長、マリアン大学（アメリカ）学長、北京外国語大学学長、チャミネイド大学（アメリカ）学長、ハワイ大学ヒロ校学長

式次第(リンク：ＰＤＦ)
http://www.iwlchi.org/pdfs/2008-schedule.pdf