学校法人 城西大学 Josai University Educational Corporation

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城西国際大学創立20周年記念 日韓シンポジウムを開催しました

2013年5月18日、城西国際大学ジェンダー・女性学研究所、韓国文化研究センター主催、城西国際大学国際人文学部の共催により、紀尾井町キャンパス地下ホールにて日韓シンポジウム「グローバル化の中の『韓流』『日流』」が開催されました。
    冬ソナ韓流ブームから10年、韓流ブームは日本と韓国に何をもたらしたのか、テレビドラマ等の映像作品はグローバル化時代においてどのような役割を担うことができるのか、韓国と日本のドラマの中で女性たちはどのように表現されているのか等について両国の研究者が意見を交わし、日韓文化の現在について理解を深めました。

シンポジウムに先立ち、水田宗子 学校法人城西大学理事長が開会の挨拶で「韓流文化は、今や世代や性別を超えてアジア、世界に大きな力を発揮しています。本日、日韓の研究者が集まって韓流、日流文化について考えていくことは大変意義深いことです」と述べました。
    その後、南仁煐 東西大学林権澤映画研究所所長が「女性の鏡の中へ―韓国フェミニズム映画の現在―」と題した基調講演を行いました。「映画」は、「自我を映す鏡」として考えられてきましたが、フェミニズム映画批評では、この自我は「男根中心主義」によって普遍化されたものであり女性のアイデンティティは疎外され、「鏡」の裏に閉じ込められていると捉えます。こうしたことを前提として、南先生は、「鏡」の中に閉じ込められた女性のアイデンティティを呼び出すような近年の韓国女性映画の作品について話されました。
    続いてシンポジウムでは、パネリストして鄭智泳准教授(梨花女子大学)が「韓国近代社会における『李朝女性』イメージとジェンダー秩序」について、川村湊教授(法政大学)が「『韓流』源流と未来」について、宇佐美毅教授(中央大学)が「テレビドラマの韓日文化論」について、粱銀京教授(忠南大学)が「韓流と日流を通したアジア文化共同体」についてそれぞれ発表を行い、和智綏子客員教授(城西国際大学)をディスカッサントに、パネルディスカッションが行われました。

会場には、韓流ファンをはじめ、韓国語を勉強している学生、韓国やジェンダーに関心のある研究者等、学内外から200名近くが集まり、満員となりました。政治的には混迷の続く日韓関係ですが、大衆文化のレベルにおいては、1990年代以降、着実にその交流が深まっており、韓流が単なる「ブーム」で終わらないということ、東アジアにおける新しい文化共同体を構築することができる可能性を確認して、シンポジウムは大盛況の内に幕を閉じました。
   なお、シンポジウムには、後援となっていただいた駐日韓国大使館 韓国文化院院長の沈東變氏、国会議員の白眞勲氏、日本美術史研究者でハーバード大学教授のメリッサ・マコーミック氏らが駆けつけ、シンポジウム終了後のレセプションにおける歓談でも大いに盛り上がりました。

開会挨拶をする水田理事長

開会挨拶をする水田理事長

基調講演を行う南仁煐所長

基調講演を行う南仁煐所長

4名のパネリストたち(右から鄭氏、川村氏、宇佐美氏、粱氏)

4名のパネリストたち(右から鄭氏、川村氏、宇佐美氏、粱氏)

パネルディスカションの様子

パネルディスカションの様子

シンポジウム司会の長谷川啓客員教授(城西短期大学)(左)とディスカッサントの和智綏子客員教授(城西国際大学)(右)

シンポジウム司会の
長谷川啓客員教授(城西短期大学)(左)と
ディスカッサントの和智綏子客員教授(城西国際大学)(右)

基調講演者、パネリストと本学関係者らによる記念撮影

基調講演者、パネリストと本学関係者らによる記念撮影



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