学校法人 城西大学 Josai University Educational Corporation

NEWS

水田理事長 神戸大学オックスフォード大学日本学プログラムシンポジウムにて講演

2013年10月15日午後3時から、神戸大学と英国オックスフォード大学日本学プログラムシンポジウムにおいて、「記憶・沈黙・ジェンダー:新たな日本研究の構築に向けて」と題した水田宗子理事長の講演会が開催されました。

このシンポジウムは、神戸大学人文学研究科 樋口大祐准教授の企画により、神戸大学とオックスフォード大学との教育提携によって来日した2期生を歓迎し、両大学の今後の学術交流・共同研究 のあり方を中心に海外経験者の眼から見た日本の知的風土への批評を踏まえ、これからの日本研究をどのように進めていくのか、海外の方も含めた若い研究者をどのように育てていくのかが大きなテーマとなっており、それにもっともふさわしい経歴を持つ水田理事長に講演の要請がなされたものです。

水田理事長は、「記憶・沈黙・ジェンダー」をキーワードに、まず自分が外国人であること、女性であることを気付かされたアメリカでの体験を語り、日本文学では消えない記憶の沈黙を鎮魂という形で表現してきていること、鎮魂は他者の心への旅であり、他者の記憶を受け継ぐことであるのだと指摘しました。
  最後に日本研究、日本研究者に望むこととして、国という狭い枠組みを超えた表現の研究は、まず日本を外から見る視点、あるいは日本を世界の中においてみることが必要であり、外国人の日本研究者との積極的な交流と学会、そして研究者自身の異文化体験、若い研究者の自由な発想を育てる教育など、二十一世紀の日本研究は「他者との遭遇」という表現の原点への視点を持つことが、新しい視野を切り開いていくであろうと述べました。
  講演後は、中国文学の濱田麻矢准教授と英文学の奥村沙矢香准教授が、それぞれの専門分野に引き寄せての「記憶・沈黙・ジェンダー」が語られ、このテーマが、国家を超えて文学に普遍的なものであることが認識されました。

引き続き、《ジョン・ダウランドの世界》と題したコンサートが開催され、オックスフォード大学で学んだEmma Kirkby (ソプラノ)/つのだたかし (リュート) によるルネサンス古楽の美しい声とリュートの調べ、そしてジョン・ダウランドの音楽の解説を楽しみました。

講演する水田理事長

講演する水田理事長

指定討論者と

指定討論者と

Emma Kirkby氏とつのだたかし氏

Emma Kirkby氏とつのだたかし氏

オックスフォード大学の学生と

オックスフォード大学の学生と


ページトップへ