学校法人城西大学は、2014年6月7日、東京紀尾井町キャンパス1号棟ホールにて、チカダ賞受賞記念国際シンポジウムを開催しました。
昨年12月9日に本学の水田宗子理事長が、スウェーデン大使館より東アジアの生命と尊厳を表現する詩人に授与される国際的な詩の賞である「チカダ賞」を受賞しましたが、今回の受賞を契機に、ご自身もウプサラ大学・京都大学で文学の博士号を取得された文学者であり、すぐれた俳人でもある、スウェーデン王国ラーシュ・ヴァリエ大使閣下、過去のチカダ賞受賞者、東アジアの高名な詩人の皆さんに集まっていただき、「生命の尊厳を表現すること」をテーマに、3つのセッションからなるシンポジウムが行われました。
参加されたパネリストの方々は、以下の通りです:
ラーシュ・ヴァリエ(Lars Vargö) | 駐日スウェーデン大使閣下・俳人 |
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水田宗子 | 第6回受賞者 |
有馬朗人 | 俳人 |
申庚林(Shin Kyong-rim) | 第4回受賞者 |
文貞姫(Moon Chung-hee) | 第5回受賞者 |
北島(Bei Dao) | 詩人 |
白石かずこ | 詩人 |
財部鳥子 | 詩人 |
高橋睦郎 | 詩人 |
吉増剛造 | 詩人 |
佐川亜紀 | 詩人 |
田原(Tian Yuan) | 詩人 |
韓成禮(Han Sung-rea) | 詩人・翻訳者(第3回受賞者高銀氏の詩を翻訳) |
シンポジウムでは、ヴァリエ大使閣下からチカダ賞についての説明、水田理事長からのチカダ賞のきっかけとなったスウェーデンの詩人でノーベル文学賞受賞者であるハリー・マーティンソンの詩集『アニアーラ』についてのお話に続き、以下のテーマに基づいたディスカッションが行われました。
パネル1: | 「北欧の詩人と東アジアの詩人との出会いとしてのチカダ」 |
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パネル2: | 「外地経験と詩・表現」 |
パネル3: | 「東アジアの詩の未来」 |
パネル1においては、東アジアをベースに世界に広がる詩論、翻訳論、詩人論が展開されました。パネル2においては、外地をテーマにそれぞれが歩んできた人生が率直に語られ、それがいかに詩表現に活かされているかが討論されました。パネル3においては、パネリストの皆さんによる東アジアの詩の未来について一言ずつメッセージを話し、母語によるポエトリー・リーディングがなされ、会場の大きな感動をよびました。
最後に、音楽家吉岡しげ美氏による詩の弾き語りが行われました。吉岡氏は、金子みすず、与謝野晶子、茨木のり子など日本の女性詩人の詩や短歌などに曲をつけ、ピアノの弾き語りで人々の心をとらえている方です。
またチカダ賞のお祝いとして、水田氏による新しい書き下ろし作品である「書かれなかったラブレター」が、吉岡さんによるソロとJOSAI紀尾井町混声合唱団による四部合唱(特別編曲:伊藤康英氏)が同時に披露され、会場から大きな拍手を浴びていました。
ヴァリエ大使によるチカダ賞の説明 |
水田氏による「アニアーラ」について |
パネル1の様子 |
パネル1のメンバー |
パネル2の様子 |
パネル2のメンバー |
パネル3の様子 |
パネル3のメンバー |
吉岡氏によるコンサート |
特別参加JOSAI紀尾井町混声合唱団 |
パネリスト、チカダ賞関連書籍展示