学校法人 城西大学 Josai University Educational Corporation

NEWS

学校法人城西大学創立50周年記念 水田三喜男記念「グローバル・レクチャー」シリーズ・「スタジオジブリ代表取締役プロデューサー 鈴木敏夫氏による講演会」を開催

2015年7月10日、学校法人城西大学(水田宗子理事長)は創立50周年を記念し、スタジオジブリ代表取締役プロデューサー、鈴木敏夫氏を招いた講演会「日本から世界に広がるアニメ:芸術、技術、プロダクション」を、東京紀尾井町キャンパスで開催しました。

本学は50周年記念事業の一環として、内外から世界的に影響力のある方、優れた研究業績を残された方などを招いてグローバル人材の育成に資することを目的とする水田三喜男記念「グローバル・レクチャー」シリーズを展開しています。鈴木氏は、5月21日の元マレーシア首相のマハティール・ビン・モハンマド(Mahathir bin Mohamad)氏、6月13日の米ハーバード大学名誉教授のエズラ・F・ヴォーゲル(Ezra F. Vogel)氏、7月9日のノーベル物理学賞受賞者の小林誠氏に次いで4人目の登壇となりました。

鈴木氏は1948年、名古屋市生まれ。1972年慶応義塾大学文学部を卒業後、徳間書店に入社。「週刊アサヒ芸能」記者、「アニメージュ」編集長を経て、スタジオジブリに入社しました。高畑勲、宮崎駿作品をはじめとするジブリ作品をプロデューサーとして支えてきました。主な作品に「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」などがあります。日活の佐藤直樹社長のお力添えで、今回の特別講演会が実現しました。

挨拶する水田理事長

挨拶する水田理事長

キャンパス1号棟ホールで行われた講演に先立ち、水田理事長は「留学生に聞くと、多くがアニメを通じて日本に興味を持ち、日本に来たとの答えが返ってきます。それぐらいアニメは日本だけでなく世界の若い人に影響を与え、文化を変えている。講演会が有意義で楽しい時間となるよう祈念しています」と挨拶しました。

講演する鈴木氏(右)とインタビュアーの水田リピット教授(左)

講演する鈴木氏(右)と
インタビュアーの水田リピット教授(左)

本学の日本・アジア映像研究センター長である水田リピット堯・南カリフォルニア大学映像学部教授がインタビュアーとなった講演で、鈴木氏はプロデューサーの仕事について「何でも屋だが、一番は監督の味方となって信じてやっていく、その環境を整えること」と述べました。創作については「企画会議は一度もやったことがなくて、日常の会話や雑談の中から企画が生まれてくる」と語り、「風の谷のナウシカ」や「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」などの創作秘話を披露しました。
  海外でのジブリアニメの反応の違いや好きな映画にも言及。「一区切りがついたので、影響を受けたウディ・アレンのビデオを集めている」と述べました。今後の活動については、長編アニメからの引退を表明した宮崎監督が、三鷹の森ジブリ美術館で上映する短編アニメ「毛虫のボロ」を3DCGで制作していることを明らかにし、「スピルバーグやルーカスが新しい映画の潮流をつくったが、新しい映画が期待されている。宮崎は3Dでそれをやろうとしている。やはりすごいと思う」と語りました。
  質疑応答で、「先生の原動力は何ですか」という学生の質問に、鈴木氏は「一人では何もできない。仲間を見つけて一緒にやる。仲間の存在はすごく大きい」と述べ、「僕と宮崎の場合は、お互い負けず嫌いで、この人に負けるかという気持ちがどっかにある。それが原動力ですね」と付け加えて、会場の笑いを誘いました。

学生に質問に答える鈴木氏

学生に質問に答える鈴木氏

会場のホールと中継した大教室では、メディア学部を持つ城西国際大学と城西大学の教職員や学生、留学生が、ユーモアとエピソードに富んだ鈴木氏のお話に聴き入りました。

花束贈呈に笑顔の鈴木氏

花束贈呈に笑顔の鈴木氏


ページトップへ