学校法人 城西大学 Josai University Educational Corporation

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学校法人城西大学創立50周年記念・鈴木健二先生による水田三喜男伝「寒椿」出版記念講演会を坂戸キャンパスにて開催しました

2016年2月6日、学校法人城西大学(水田宗子理事長)は、創立者の水田三喜男・元蔵相の評伝『寒椿』の出版を記念して著者の鈴木健二・城西国際大学客員教授の講演会を城西大学坂戸キャンパスの清光ホールで開催しました。創立50周年を記念したもので、作家の保阪正康氏、志賀直温・東金市長はじめ、教職員・学生や地域の方々ら約500人が、熱心に耳を傾けました。

鈴木氏は1942年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。毎日新聞ワシントン特派員や政治部副部長、論説副委員長、成蹊大学教授兼アジア太平洋研究所所長を経て、2013年から現職。主な著書に『ナショナリズムとメディア』『日米「危機」と報道』『戦争と新聞』などがあります。鈴木氏は1970年代初めから創立者が亡くなる76年まで、最後の「水田番記者」として蔵相や派閥(水田派)の領袖として活躍した創立者と間近に接しました。

挨拶する水田理事長

挨拶する水田理事長

講演に先立ち、水田理事長は「創立者の伝記は、これまでまとまったものがなかった。深く広く創立者を知ってもらいたいと、鈴木先生にお願いしたところ快く引き受けていただいた。素晴らしい本で、多くの方からお便りをいただき、広く読まれていることは、とてもうれしいことです」と述べました。

鈴木氏は「水田三喜男の世界と21世紀の日本」と題した講演で、「水田先生は大変な勉強家であり、のどから手が出るようなお金があっても痩せ我慢した清廉な政治家だった」「『憲政の常道に従う』が先生の政治信条だった」などと紹介しました。「政治の限界を悟り、考えた末に新しい道を教育に求めた」と指摘、創立間もない頃の資金難に関連し石油連合会の会長から「神様が神様(水田先生)を裏切ることはない」と言われたというエピソードも披露しました。
  最後に鈴木氏は、1969年の第1回卒業式の訓示に触れ、「『学問による人間形成』に続く、『人間の形成は、新たな環境を作り出さんとする苦悶と努力の中にこそ求められる』との言葉こそが、水田先生の言いたかったものではないか。城西大学が新たな環境に向けて、さらなる苦闘と努力を重ね、100周年を迎えることを願っています」と結びました。

講演する鈴木氏

講演する鈴木氏

多くの方々が耳を傾けました

多くの方々が耳を傾けました

留学生から花束を贈られた鈴木氏

留学生から花束を贈られた鈴木氏

レセプションで挨拶する保阪氏

レセプションで
挨拶する保阪氏

同キャンパス経営学部棟のメディアエリアに会場を移したレセプションでは、来賓の方々や地域の方々を交えて歓談のひとときを過ごしました。保阪氏は挨拶で「田中角栄さんらは時代を代表した人たちだったが、水田先生は歴史を支えてきた人。水田先生のように歴史に生きた人、理論をきちんと持っていた人が、次の時代に語られ、残っていくべきだと思います」と述べて、大きな拍手を受けました。
  『寒椿』は昨年7月、学校法人城西大学出版会から出版されました。2,500円+税。


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