吉増剛造先生メッセージ
私たちにとって、大切な人であった島尾敏雄夫人島尾ミホさんと里栄吉さん が今年と昨年の春逝ってしまわれました。特にミホさんは、全身恋の人とも、太古からのシマの習俗の人というのとも違う。それは、棘の人、光の棘のひと逝く、巨きな戦いがとうとう終わった…あるいはとうとう始まった…というような人でした。
今福さんと私は、アーキぺラゴをテーマに世界のあちこちで、さまざま語り をしているが、今回は、城西国際大学の紀尾井町キャンパスで、ミホさんと唄の人栄吉さんを偲び、『島ノ唄』(注)を一部ご覧いただきながら、二人で語り、詩を捧げ、今福さんの三線の音に祈りを込める、そんな会をもちたいと思う。
|