1483年、宮廷画家ジョヴァンニ・サンティの子としてウルビーノに生まれ、父親から絵画の教育を受けた。1504年、彼はフィレンツェに拠点を移し、ペルージャやウルビーノに滞
在して作品を残した。彼は、従順で仕事をそつなくこなしたので多くのパトロンを持ち、1514年、サン・ピエトロ大聖堂の主任建築家に任命されフレスコ画を描き、1517年には、
ローマ古物監督責任者に推挙されるなど、芸術家としては異例の富と権力を手中にしたが、1520年、誕生日でもあるその日に、37歳の若さで亡くなった。
優雅で繊細、人間的で慈愛に満ちた作品を描き、独自の作風をつくり上げた彼は、盛期ルネサンスを代表する画家となり、
レオナルド・ダ・ヴィンチ、
ミケランジェロと並び、西洋絵画の古典として後の世代の画家に多大な影響を与えた。
代表作『アテネの学堂』(LA SCUOLA D’ATENE)は、ヴァティカーノ宮殿に
4部屋ある「ラファエッロの間」のうちの「署名の間」を飾る壁画。当時の教皇ユリウス2世の委嘱を受け
て制作したもので、当時ラファエッロは20歳代半ばの若さであった。
今回の講義では、板に描かれた沢山の絵(肖像画・聖母子像・祭壇画等)と、ヴァティカンのフレスコ画(ラファエッロの間)を
紹介します。
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LO SPOSALIZIO DELLA VERGINE Pinacoteca di Brera,Milano
マリアの結婚

LA SCUOLA D’ATENE Palazzo Vaticano,Stanza della Segnatura,Roma アテネの学堂
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