2012年に日活は創立100周年を迎え、その歴史を顕彰するイベントが国内外で開催されています。城西国際大学と日活株式会社は2010年6月に連携協力に関する包括協定を結び、新しい映像教育を展開していることもあり、本学としても日活100周年記念の講座として、日活から講師をお招きし、特別講演会を開催することといたしました。
今回は、1950年代後半から宣伝部に属して数多くのスターを売り出してきた植松康郎氏を講師に迎え、各俳優のエピソードなども交えつつ、日活スターはいかにして作られていったのかについてとっておきのお話を存分に語っていただきます。聞き手は、日本映画史が専門の東京国立近代美術館フィルムセンター研究員・板倉史明氏です。
ふりかえれば、石原裕次郎、小林旭、浅丘ルリ子、吉永小百合、赤木圭一郎など、戦後のスクリーンを華やかに彩り、日本映画を牽引した俳優たちは、みな日活の専属俳優としてデビューし、大スターへの階段を駆け上がっていきました。もちろん各スターの魅力や生き様が、国民の心を捉えたことに間違いはありませんが、彼らの人気を舞台裏で支えていたもののひとつは、日活の宣伝部員たちの創意工夫と努力でもありました。宣伝部はスターの人気を維持し、高めるために、さまざまなメディアを活用して、多様な広報戦略を日々練っていたのであり、その意味でスターは作られるものでもあったと言えましょう。ほかでは聞けないお二人の楽しい対談にご期待ください。 |