
バレエの世界地図を見渡した時、現在ひときわ大きな輝きを見せるのが、この6月に来日するシュツットガルト・バレエ団です。今回上演される作品から、「じゃじゃ馬馴らし」を皆さまにご提供いたします。本作はシェイクスピア原作ですが、シェイクスピアの饒舌なセリフの数々をバレエの身体表現に置き換え、その完成度の高さから振付家であるジョン・クランコの最高傑作ともいわれる名作。物語の軸となる主人公の夫婦間の変化を描いた本作は、止まらぬ笑いと至福の愛に包まれた感動的な作品であり、クランコ自らが率い育てたこのバレエ団こそが本家本元といえる彼らの代表的作品でもあります。10年ぶりに日本で披露される本作で、改めて人との絆を感じながら観劇の素晴らしさもご実感いただけることでしょう。愛と笑いとアクション、他ではちょっとお目にかかれない憂き世を救うドラマで、心も少し温かくしませんか?