
退職したら、「まってました」と「ロングステイ満喫人生」にすんなり切り替えられるかと思いきや、そうは問屋が卸さない事情が立ちはだかる。老親を残して自分だけが常夏の国でオーシャンビューを楽しむそんな親不孝ができるはずがない。しかしあと10年待ったら、こちらの体力が危ない。などと気持ちがもたつき、ストレスを溜めている人は少なくなかろう。そんな理由でステイに踏み出せない人たちに、「ご両親を連れてのロングステイはお薦め」、とアジアの介護事情を詳細に語ってくれるのが今回のゲストの上東野さんだ。例えばタイ・バンコクのクルアイナムタイ病院グループは、介護ホームの運営と、看護助手、介護士、マッサージ師の資格を持ち、日本語ができるケアスタッフを派遣するサービスを開始。月単位約1万6000〜1万8000バーツ(約47,500円)で住み込みも可能という。タイ以外でもひとり暮らしが難しい老親を伴ったステイに踏み切り、メイドさんに日常的な世話を頼んで、自身は積極的にステイを楽しんでいる人たちもいる。日本より遥かに低いコストで賄えることや、アジア人が持つ高齢者に対する敬愛の気持ちに支えられているという。「お蔭で健康が回復し、寿命がぐんと伸びた」となれば、最高の親孝行だ。むしろ安心できる介護・看護環境に惹かれて、アジアステイを積極的に考える人が出てきても不思議ではない。映像による実際のアジア滞在日本人の介護実態なども紹介し、老親と共にするアジア看護・介護ステイの最新事情をお知らせする。