今春に新規開場する東京の歌舞伎座。その建て替えにあたり、設計を担当された建築家隈研吾氏をお迎えし、伝統の継承と世界的な大都市東京における新しい建築のあり方の示唆をお伺いします。隈氏は、今回の建て替えにあたって「歌舞伎座のシンボル性の継承」と、「20世紀は建物を壊して新築するか保存するかのどちらかであったが、21世紀は建物の時間や記憶の蓄積を継承しながら新しく作りかえるということが目標となるだろう。」と語っていました。隈氏から幅広い考えを聞き出してくださるインタビュアーとして、ジャーナリスト清野由美氏をお迎えしました。清野氏は、ユニークな視座が新鮮な『新・都市論TOKYO』『新・ムラ論TOKYO』(集英社新書)という二冊を隈氏とともに手掛けておられます。今年2月には、隈氏の半生と仕事ぶりが集約された語りおろし文明論『建築家、走る』(新潮社)の聞き書きも担当されました。
新規の歌舞伎座の話を中心に、都市と空間、記憶と継承、人と建築などさまざまに話が広がることを期待しています。 |