白鳥あかね『スクリプターはストリッパーではありません』
定価:本体2800円+税(国書刊行会) 好評発売中
カバー:和田誠
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スクリプターという仕事をご存知でしょうか。映画の製作準備段階から撮影現場、そして完成するまで、監督と常に行動し、映画のすべてを記録する重要な仕事です。日本映画の歴史において、女性が参加した第一番目は女優、二番目がスクリプターでした。白鳥あかね氏は、1955年、スクリプター見習いとして新藤兼人監督の撮影現場に飛び込みました。その後、日活に入社し、小林旭主演「渡り鳥」シリーズほか数多くの作品に関わり、日本映画の製作を支えます。白鳥信一監督と結婚後も育児をしながらスクリプターを続け、海外ロケにも参加しました。日活がロマンポルノ製作に踏み切った際は、数少ない女性スタッフとして女優の助けとなり、脚本家としてもデビューを飾りました。日活退社後は、岩井俊二ら新人監督と多くの仕事を続けます。また、今村昌平監督とともに市民ボランティアスタッフの力を結集して始めたKAWASAKIしんゆり映画祭は、今年20回目を迎えます。約150作品の映画製作に関わった白鳥氏が、60年にわたる映画人生で出会ったマキノ雅弘、斎藤武市、神代辰巳、根岸吉太郎ら名監督との貴重な製作現場のエピソードとともに、スクリプターという仕事、そして映画への幅広い取り組みについて語ります。
白鳥氏の情熱あふれるお話をお楽しみ下さい。 |