2013年4月27日、学校法人城西大学東京紀尾井町キャンパス3号棟竣工記念として、日本/アジア映像研究センターならびに城西国際大学メディア学部主催、日活株式会社の協力によるシンポジウム「Supernatural Asia-アジア映像における自然性と超自然性」を開催しました。
本シンポジウムでは、日本およびアジアの映像文化における「自然性」と「超自然性(Supernatural)」「不自然性」を基本テーマに、現在の日本やアジアで、どのように自然性と超自然性が取り上げられるかをさまざまな形で考え、議論しました。
シンポジウムの冒頭で、水田リピット堯 学校法人城西大学 日本/アジア映像研究センター所長、南カリフォルニア大学 映画技術研究科 学科長が「現在、東・東南アジアの映画産業において、ホラージャンルは大きな注目を浴びています。今日は、映画上映や講演会、ワークショップ等を通じて、いかに自然そして自然性を定義するのかを考えたいと思います。」と挨拶しました。
シンポジウムは3部構成で実施され、第1部では、紀尾井町キャンパス1号棟地下ホールにて、映画「リング」「リング2」等のヒットで知られる映画監督の中田秀夫氏を迎えて、2005年にハリウッドで公開された同監督の作品「ザ・リング2」の上映会を行いました。上映後、監督がステージで本作品に対する思いや制作にまつわるエピソードなどを語るとともに、映像制作を目指すメディア学部の学生たちとの間で作品に関する活発な質疑応答も行われました。
午後からは会場を3号棟に移し、第2部の講演会では、Felicidad Bliss Lim准教授 (University of California, Irvine)による「Aswang Transmedia」と、井上間従文准教授(一橋大学)による「Theresa Hak Kyung Cha’s Hauntology」をテーマにした講演会が行われました。
その後の第3部では、「Supernatural Asia」をテーマに、水田リピット堯所長、日本/アジア映像研究センターの主任研究員でもあるAaron Gerow教授(Yale University)とMark Nornes教授(Michigan University)、2部で講演を行ったFelicidad Bliss Lim准教授と井上間従文准教授も加えてワークショップが行われ、シンポジウムのまとめとして「自然性」と「超自然性」「不自然性」をめぐり、活発な議論が展開されました。
シンポジウムに参加した約150名の映画関係者、国内外の研究者、城西国際大学メディア学部の学生らは、皆熱心に講演会、ワークショップでの話に耳を傾けていました。
挨拶する水田リピット堯所長 |
第1部司会の袁福之メディア学部長 |
上映後に作品について語る中田秀夫監督 (右) |
地下ホールの様子 |
2部で講演するFelicidad Bliss Lim准教授 |
講演する井上間従文准教授 |
第3部のワークショップの様子 |
ワークショップで発言するAaron Gerow教授 (中央) |
ワークショップでのMark Nornes教授 |
熱心にワークショップを聴く参加者たち |