学校法人 城西大学 Josai University Educational Corporation

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学校法人城西大学創立50周年記念 特別講演・日本文学研究者 スーザン・ナピエ氏を招いた講演会を開催しました

2016年6月17日、学校法人城西大学(水田宗子理事長)は、米国・タフツ大学教授で日本文学研究者のスーザン・ナピエ(Susan Napier)氏を招いた講演会「ここに龍あり―スタジオ・ジブリの伝説と遺産」を東京紀尾井町キャンパス1号棟ホールで開催しました。学校法人創立50周年を記念した特別講演で、研究者や城西国際大学メディア学部の学生や教職員ら約200人が、ホールや中継の教室で現代日本のアニメ研究の第一人者による興味深い講演に聴き入りました。

ナピエ氏は、ハーバード大学東アジア言語文明学部で博士号を取得。テキサス大学の助教授、教授を経て現在、タフツ大学教授。アメリカにおける日本文学、日本文化研究の第一人者で、特に現代日本のアニメーションを初めて英語圏において学問的に批評、考察した功績で世界的に知られています。2003年に日本児童文学学会特別賞を受賞した「現代日本のアニメ―『AKIRA』から『千と千尋の神隠し』まで」(中公叢書)などの著書があります。

水田理事長は講演を前に「メディア学部ではシネマスタディーズというプログラムがあり、アニメーションの研究コースも出来ました。本日の講演は、本学のe-learningプログラムの一環でもあります。ご高名なナピエ教授をお招きし、講演会を開催できますことを大変うれしく思っております」と歓迎のスピーチをしました。

ナピエ氏は講演で「ファンタジーの世界を明るく描くディズニーのアニメと違い、スタジオ・ジブリのアニメは重層的で多面的な世界を表現している」と指摘。「となりのトトロ」と「平成狸合戦ぽんぽこ」の印象的な場面の映像を流しながら、「ジブリのアニメは複雑。喪失と哀悼、それにまつわる感情と癒しが大きなテーマになっている」などと語りました。最後に「千と千尋の神隠し」で象徴的に描かれ、講演タイトルの一部にもなった“龍”に触れ、「ドラゴンは、記憶と心の中で永遠に飛び続ける」と結びました。
  また、ナピエ氏は学生の質問に答えて、「以前は考えられないことだったが、素晴らしいトレンドが起きていて、ジブリの映画は今、アメリカの文化の中にも埋め込まれている」と述べました。

講演するナピエ氏

講演するナピエ氏

学生から花束を受けたナピエ氏

学生から花束を受けたナピエ氏


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