「高円宮妃久子殿下特別展」オープニングセレモニーで妃殿下がご来学されました

城西大学水田美術館では2012年9月19日から「高円宮妃久子殿下特別展　空翔ける鳥、旅する根付」を開催中ですが、開催に先立ち、9月18日にオープニングセレモニーが妃殿下のご臨席のもと城西大学にて行われました。
学校法人城西大学では、創立４５周年記念事業のひとつとして、城西大学の教育・研究への貢献と地域の皆様に喜ばれる美術館を目指して昨年１２月に同美術館を開設しました。今回の特別展は、その開設記念事業の一環として企画されたものです。

高円宮妃久子妃殿下は、バードウオッチングをご趣味とされ、国内外を旅行される折には鳥たちの一瞬の姿をカメラのファインダーにおさめてこられました。また、NGOバードライフ・インターナショナルの名誉総裁として、鳥類環境保全を訴え続けておられる妃殿下が撮影される写真には、厳しい自然の中で懸命に生きようとする姿や、時に見せる心温まるような愛らしい表情といった、実に様々な鳥たちが写し出されています。
また、妃殿下は根付のコレクター、研究者としても功績を上げられてきました。根付とは印籠や煙草入れなどを着物の帯から下げるための留め具で、数々の技巧が凝らされた小さな伝統工芸品です。妃殿下は根付を宮邸の庭や国内外のいろいろな場所に連れ出し、自然の中に置いて撮影した写真を「旅する根付」シリーズとして発表されています。
本展覧会では、妃殿下がこれまで撮影されてきた野鳥の写真28点と根付の写真23点を選りすぐって展示するとともに、妃殿下の根付コレクションの中から69点の現代根付展示も行っています。

オープニングセレモニーは、地域の皆様や関係者、メディア等約150名を招いて美術館前にて行われました。
セレモニーに先立って、学校法人城西大学の水田宗子理事長が挨拶し「このたび本学美術館において高円宮妃久子妃殿下特別展を開催することができ、大変光栄です。この展覧会を通じて、命の貴さや美しさを未来に伝えていきたいという妃殿下の思いを、皆様とともに感じることができたら幸いです。また、そうした気持ちをついで、環境保全に取り組む人が育つためにも地域の多くの方々や学生たちに鑑賞して欲しいと思います。そして「旅する根付」シリーズの写真や現代根付コレクションの数々により、根付のあらたな魅力を発見していただけると思います。」と述べました。
セレモニーでは、妃殿下がテープカットを行い、続いて水田理事長のご案内により特別展をご台覧されました。そしてその後、美術館前にて本展覧会開催を記念して妃殿下による植樹式も行われました。

また、同日午後には、キャンパス内の清光ホールにて「根付の魅力－手のひらの宇宙に魅せられて－」と題された妃殿下による展覧会オープニングご講演が行われました。ホールは来賓の方々や学生達で満員となり、皆妃殿下のお話に興味深く耳を傾けていました。
その後、経営学部棟１Ｆで妃殿下や来賓の方々が出席されてのレセプションが盛大に行われて、妃殿下のお言葉に続いて安藤裕康国際交流基金理事長、セルダヘイ・イシュトヴァーンハンガリー大使、大木高仁文化庁文化部長にもご挨拶もいただき、オープニングセレモニーは盛況のうちに終了しました。

なお、本展覧会は9月19日（水）より10月20日（土）まで、城西大学水田美術館のギャラリー１および２で開催され、その収益金はすべて自然保護団体に寄付される予定です。
（展覧会の詳細はこちらをご覧ください）