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水田理事長 四谷Art Studiumで講義

2008年11月28日(金)午後6時30分より、城西国際大学水田宗子学長が、近畿大学東京コミュニティカレッジで開催されているぱくきょんみ先生の『アヴァンギャルドのための絵本講座 20世紀のテーゼとしての女性と表現』の講座にゲスト講師として招かれ、モダニズムから戦後女性詩へ ―左川ちかと尾崎翠-と題した講義を受講生約40名の前で行いました。


まず、近代から現代までを、制度・文化の面から女性表現の変化の歴史を語り、20世紀の文学は、女性の文学であり小説の時代であったとしました。


尾崎翠(1896年生まれ)、その先駆的な言語表現によって昨今、改めて 再評価され、再び大きな影響力を与えている女性小説家であり、左川ちか(1913年生まれ)はその24歳の短い生涯を、研ぎすまされた言語感覚をつらぬき、日本におけるモダニズム詩をいちはやく実践した女性詩人です。双方ともに、既成の言語表現を打ち破る、真に前衛的、深度のある表現を全うした芸術家でした。


この二人からもみてとれるように、ジェンダーで決められた自分の居場所からどうやって自由になるのか、また家族からの解放を女性たちが考えるなかで、その思いを表現するスタイルが、短詩、口語詩といった戦後女性詩に向かったのではないかと指摘しました。

講義する水田学長

講義する水田学長